会社員など事業主に雇用されている人は、「労働安全衛生法」という法律により年に1回の定期健康診断が定められています。
短時間で最低限の費用でスクリーニングし、病気を発見しようというものなので、個人個人の状況によって十分でない可能性があります。
検査する項目が多いだけでなく、希望や値段に応じて様々なオプションがあります。最近はホテル並みの豪華でゆったりとした環境で、最新鋭の医療機器を使ってじっくり検査するコースもあります。
検査によっては高額のものがありますが、大切な命を失ってしまったり、大病を患い長期にわたって療養することを考えると、決して高いとはいえません。
現在は、空前の健康ブームで、運動をしたり、食事に気をつけている方も多いとは思います。しかしそれが独りよがりでなく、客観的に健康であるという証拠を得ることが重要です。人間ドックを受けることは、まさに大切な自分自身への投資!未来の自分と大切な家族を含むあなたが倒れると悲しんだり困ったりする人のためにも、より積極的・主体的に自分の健康を維持・増進するために、定期的な人間ドックの受診をお勧めします。
30代男性の特徴
30代の10年間には、生活面で色々な変化が起きます。
20代が様々な体の機能のピークとすると、30代は明らかに下り坂に入ります。
仕事量はますます増え、食生活も就労時間も乱れがちになります。
しかし、20代の頃のように無理が利かなくなります。その忙しさ故に病院に足が向かないことも、30代男性の特徴でしょう。
食べ過ぎや不規則な生活が続くので、生活習慣病の発症リスクがぐんと高まります。
消化器関連の検査をしっかりと受けておくこともポイントのひとつです。
忙しさに感けず、年に1回は人間ドックを受けることを、おすすめします。
おすすめの検査
- 生活習慣病(糖尿病、脳卒中、心臓病、脂質異常症、高血圧、肥満)など日頃の無理がでやすい項目を検査し、チェックすることを忘れないでください。
10年後の自分の為に、血管の老化を防ぎ、BMI値を基準値内で維持することは、この先の50代60代で健康に生活する礎を築きます。
日頃の生活の見直しを含め、検査結果を見てください。
30代女性の特徴
30代の女性は、仕事にプライベートにエンジン全開で活躍している時期です。
しかし、無理をすれば疲れがでるし・・・不摂生を続けると肌に現れる・・・20代と同じコンディションを保てないことを初めて知る年代ではないでしょうか?
とはいえ、多少不健康な生活をしていてもすぐに病気になるわけではありませんので、病院に足が向きにくい世代であると思います。
女性には乳がんや子宮がんなど特有のがんがあります。特に、乳がんは、25人に1人の女性が経験するともいわれており、30代も後半になってくるとがんの発症の可能性は高まりますので、定期的にがんにも気を配り始めるべき時である世代であることも自覚しておきましょう!
おすすめの検査
- 超音波検査では、小さなしこりを見つけやすく、また、しこりの性状がわかりやすいという特徴があります。
- マンモグラフィ―検査では、石灰化や乳腺のゆがみを見つけることができます。
※ただし、30代までの女性は、高濃度乳腺であるため、マンモグラフィ―だけでは判断できない場合があります。
また、マンモグラフィー検査は、X線を使うので妊娠中の方は受けられません。
こうした理由から、どちらか一方を選択するなら「乳房超音波検査」をお勧めします。
大切なことは、前回の報告書と比べて経過をみられるようにしておくことです。
腫瘤はなくとも、石灰化がみられることは三十代半ば頃ならばあり得ることですので、前回から変化があるかどうか定期的な確認をすることをおすすめします。